オームの法則
オームの法則
電気回路を学んでいると、「電圧を変えると電流はどうなるの?」「抵抗が大きいと、電流はどうなるの?」という疑問が出てきます。
この記事では、電流・電圧・抵抗の関係を表すオームの法則について説明します。
この記事でわかること
- オームの法則の意味
- 式 V = I × R が表す関係
- 電圧・電流・抵抗を求める計算
- 式を使うときの単位と確認方法
電流・電圧・抵抗
まず、前の記事で学んだ3つの量を思い出しましょう。電流 Iは、電気の流れを表す量です。電圧 Vは、2点の間の電位の差で、電気を流そうとするはたらきに関係します。抵抗 Rは、電流の流れにくさです。
水路でたとえると、電圧は水面の高さの差、電流は1秒間に流れる水の量、抵抗は水車や細い水路による流れにくさにあたります。

オームの法則とは
前の記事で学んだ電流・電圧・抵抗は、互いに関係しています。抵抗に電圧をかけると電流が流れ、その大きさは、かける電圧と抵抗の大きさによって決まります。この電圧・電流・抵抗という3つの量の関係を表したものが、オームの法則です。
V = I × R
V:電圧[V] I:電流[A] R:抵抗[Ω]
ここで、Vは抵抗の両端にかかる電圧、Iはその抵抗を流れる電流、Rはその抵抗の大きさです。
電流の大きさに注目するために、V = I × R の両辺を R で割ると、I = と書き直せます。つまり、電流は「電圧を抵抗で割った値」です。この式を手がかりに、電圧または抵抗のどちらか一方を一定にして、もう一方を変えたときの電流を見てみましょう。
同じ抵抗なら、電圧を大きくすると電流も大きくなる
同じ水路で、水面の高さの差を大きくする場面を思い浮かべてください。水を流そうとするはたらきが強くなり、流れる水の量も多くなる、というイメージです。
電気回路でも、同じ抵抗なら、電圧を大きくすると電流も大きくなります。たとえば、抵抗を3 Ωで一定にすると、3 Vをかけたときは 3 ÷ 3 = 1 A、6 Vをかけたときは 6 ÷ 3 = 2 A の電流が流れます。
つまり、電圧が2倍になると、電流も2倍になります。このように、一方を2倍、3倍にすると、もう一方も2倍、3倍になる関係を「比例する」といいます。
同じ電圧なら、抵抗を大きくすると電流は小さくなる
今度は、水面の高さの差を変えずに、水路を細くする場面を考えてみましょう。水を流そうとするはたらきが同じでも、水路が流れにくくなると、流れる水の量は少なくなります。
電気回路でも、同じ電圧なら、抵抗を大きくすると電流は小さくなります。たとえば、電圧を6 Vで一定にすると、抵抗が3 Ωのときは 6 ÷ 3 = 2 A、6 Ωのときは 6 ÷ 6 = 1 A の電流が流れます。
つまり、抵抗が2倍になると、電流は2分の1になります。抵抗を3倍にすると、電流は3分の1になります。このように、一方を2倍、3倍にすると、もう一方が2分の1、3分の1になる関係を「反比例する」といいます。
数値例で確かめた関係を、もう一度 I = で見てみましょう。Rが一定なら、分子のVが大きくなるほど、割り算の答えであるIも大きくなります。一方、Vが一定なら、分母のRが大きくなるほど、Iは小さくなります。
つまり、抵抗が一定なら、電流は電圧に比例します。また、電圧が一定なら、電流は抵抗に反比例します。何を一定にするかを決めると、3つの量の関係を整理できます。
式の形を変えてみよう
V = I × R は、電流・電圧・抵抗の関係を表すひとつの式です。3つの量のうち2つがわかれば、残りの1つを求められます。求めたい量が左辺にくるように、式の形を変えてみましょう。
- 電圧を求める:V = I × R
- 電流を求める:I =
- 抵抗を求める:R =
電流 I を求めるときは、V = I × R の両辺を R で割ります。抵抗 R を求めるときは、両辺を I で割ります。上の3つの式は、すべて同じオームの法則を、求めたい量に合わせて書き直したものです。別々の公式として3つを丸暗記するより、「電流・電圧・抵抗の関係を、必要に応じて式変形して使う」と考えましょう。
計算してみよう
例1 電流を求める
電圧が12 V、抵抗が6 Ωの回路に流れる電流を求めてみましょう。
I = = 2 A
答えは2 Aです。
例2 電圧を求める
電流が0.5 A、抵抗が10 Ωの回路にかかる電圧を求めてみましょう。
V = 0.5 A × 10 Ω = 5 V
答えは5 Vです。
例3 抵抗を求める
電圧が9 V、電流が3 Aの回路の抵抗を求めてみましょう。
R = = 3 Ω
答えは3 Ωです。
確認問題に挑戦
確認問題1 計算問題
次の回路図を見て、それぞれ「?」にあてはまる値を求めましょう。

① 回路に流れる電流 I を求めてください。
② 電源電圧 V を求めてください。
③ 抵抗 R を求めてください。
答えと解説
① I = = 2 A
② V = 2 A × 4 Ω = 8 V
③ R = = 5 Ω
確認問題2 比例・反比例
かっこ内から、正しい言葉を選びましょう。
① 抵抗が一定のとき、電流は電圧に(比例する / 反比例する)。
② 電圧が一定のとき、電流は抵抗に(比例する / 反比例する)。
③ 電流が一定のとき、電圧は抵抗に(比例する / 反比例する)。
答えと解説
① 比例する。抵抗が一定なら、電圧が2倍になると、電流も2倍になります。
② 反比例する。電圧が一定なら、抵抗が2倍になると、電流は2分の1になります。
③ 比例する。V = I × R より、電流が一定なら、抵抗が2倍になると、電圧も2倍になります。たとえば、電流が1 Aのとき、抵抗が3 Ωなら電圧は3 V、6 Ωなら6 Vです。
今回のまとめ
- オームの法則は、電圧・電流・抵抗の関係を表します。
- V = I × R、I = 、R = は、同じ関係を求めたい量に合わせて書き直した式です。
- 抵抗が一定なら、電流は電圧に比例します。
- 電圧が一定なら、電流は抵抗に反比例します。
- 計算では、V・A・Ωの単位を確認します。
